絵本と育児

その笑顔、何度でも見たい。『いないいないばああそび』で毎日が“ばあ!”の連続。【絵本の時間 vol.8】

「こいぬのコロは、いない いない……ばあ!」このセリフを初めて娘に読んだのは、娘がまだ0歳の頃。寝返りができるようになったばかりで、絵本を開いてもまだ何が始まるか分かっていなかったはずなのに──その瞬間、娘はびっくりした顔のあと、くしゃっと...
絵本と育児

あの頃、食べることが“遊び”だった。『Sassyのあかちゃんえほん もぐもぐ』【絵本の時間 vol.7】

「もぐもぐって、かわいいね」娘が赤ちゃんだった頃、よくそんなふうに笑っていた。ばなな、にんじん、すいか……ページをめくるたびに出てくるカラフルな食べものたちに、目をまんまるくして喜んでいた姿を、今でもはっきりと覚えている。この絵本は、そんな...
絵本と育児

「かわいいね」の一言が、娘の笑顔を引き出してくれた。『おしえて おしえて かわいいの だあれ?』【絵本の時間 vol.6】

「かわいいの、だあれ?」そう問いかけながら絵本をめくると、娘の目がキラッと光る。まるでページの中から呼びかけられているような気持ちになるのだろうか。その瞬間、僕の目の前で娘の顔がパッと明るくなる。それは、なんでもない1日の夜。寝る前のほんの...
絵本と育児

からだで楽しむ絵本。『ぺんぎんたいそう』【絵本の時間 vol.5】

絵本を読む時間って、なんとなく“じっと座って静かに読むもの”というイメージがある。でも、この本に限っては、その常識が通用しない。ページをめくるたびに、体がムズムズ動き出す。声を出しながら、手を動かして、思わず一緒にジャンプまでしちゃう。そん...
絵本と育児

寝かしつけの味方は、“まだ遊びたい”ノンタンだった。『ノンタン おやすみなさい』【絵本の時間 vol.4】

「もう寝る時間だよ」毎晩のように、何度も口にしているセリフだ。でも、娘はいつもその言葉を聞きたくなさそうにする。まだ遊びたい、まだ起きていたい、パパともっと一緒にいたい──そんな気持ちが、全身から伝わってくる。「ねむくないもん!」「まだあそ...
絵本と育児

かたちといろで“あそぶ”絵本。『どうぶつ いろいろ かくれんぼ』【絵本の時間 vol.3】

「これ、なにかな?」ページを開くと同時に、娘の目がキラッと光った。赤・青・緑のカラフルなシルエットに、ぽっかりと空いた“かたちの穴”。ただ読むだけじゃない。**“見て、考えて、当てて、めくる”**──それはまるで、ページの中で始まるかくれん...
絵本と育児

音の世界に、ページをめくるワクワクを。『じゃあじゃあ びりびり』【絵本の時間 vol.2】

「これは……“じゃあじゃあ”って言ってるの?」まだ言葉にならない娘が、思わず口にしたそのひとこと。最初はただページをめくるだけだったのに、気づけば、音に反応して体を動かしはじめていた。“聞こえるはずのない音”が、ページから自然と飛び出してく...
絵本と育児

娘の笑顔がはじまった一冊。『いろいろ ばあ』【絵本の時間 vol.1】

娘の笑顔がはじまった一冊。『いろいろ ばあ』【絵本の時間 vol.1】「絵本の時間」──それは、ただ読むだけじゃない。ページをめくる音に耳を澄ませたり、表情を見つめ合って笑ったり、言葉にならない思いが行き交う、親子の“心が通う”瞬間。これか...
パパの涙

あの日の涙を、まだ覚えてる。

2025年5月某日。雨が上がった午後、公園のブランコに座っていた娘が、空を見ながらポツリとつぶやいた。「パパ、きょう おしごと おやすみ?」その言葉に、少しだけ胸が痛くなった。「うん。今日は、ずっと一緒にいられるよ」そう返しながら、自分の中...
パパの本音

パパはまた、ひとりで歩く。

2025年5月某日。駅までの帰り道、パパは今日も、ひとりで歩く。仕事帰りの重たい足取りで、誰とも話さず、夜の道を黙って歩く。暗がりのアスファルトに、自分の影だけが伸びていく。⸻ふと、前を見上げると、遠くのマンションに明かりが灯っていた。あの...