「かわいいね」の一言が、娘の笑顔を引き出してくれた。『おしえて おしえて かわいいの だあれ?』【絵本の時間 vol.6】

絵本と育児

「かわいいの、だあれ?」

そう問いかけながら絵本をめくると、娘の目がキラッと光る。

まるでページの中から呼びかけられているような気持ちになるのだろうか。

その瞬間、僕の目の前で娘の顔がパッと明るくなる。

それは、なんでもない1日の夜。

寝る前のほんの数分。

でも、そんな何気ない時間が、こんなにも特別なものになるとは思っていなかった。

絵本を通して「かわいいね」と声をかけるたびに、

娘の心がゆるみ、僕の心もほぐれていく。

【まねっこ遊びで、自然にスキンシップが生まれる】

この絵本の一番の魅力は、「読みながら一緒に動けること」だと思う。

ただ読むだけじゃない。

「おでこをくっつけて」「からだぜんぶでぎゅっ」

──そんなフレーズにあわせて、自然と娘に触れる。

赤ちゃんの頃は、スキンシップなんて当たり前だった。

でも2歳を過ぎたあたりから、娘の方が少しずつ自立し始めて、

抱きしめるタイミングを迷うことが増えていた。

この絵本を読んでいると、

「よし、今だ」と言わんばかりに、娘の方から体を寄せてくる。

まねっこしながら、顔と顔をこっつんこ。

声に出して、「かわいいの、だあれ?」と聞きながら、

僕は娘の“かわいさ”に改めて触れている気がする。

【赤ちゃんが声に反応する“魔法の響き”】

「はーい」「こっつんこ」「ぎゅ〜っ」

この絵本には、赤ちゃんが思わず反応する“魔法の音”がちりばめられている。

言葉のリズムが心地よく、声に出すだけで、気持ちがやさしくなる。

実際、レビューでも「絵本を開くと笑顔になる」

「“はーい”のページで手をあげるようになった」という声が多い。

我が家でも──

ある日、娘が突然「はーい」と言いながら小さく手を挙げた。

それは絵本の真似だったんだけど、

僕は一瞬、時間が止まったような気がして、

その場で「かわいい…」とつぶやくことしかできなかった。

小さな変化。小さな反応。

でも、それがとんでもない感動になることを、僕はこの絵本から教わった。

【贈り物にもぴったりの“やさしい仕様”】

『おしえて おしえて かわいいの だあれ?』は、見た目も手ざわりもやさしい。

厚めのボードブックで、角も丸く、小さな子どもでも安心して扱えるつくり。

表紙からすでにやわらかい雰囲気が漂っていて、

ページごとに明るい色使いと、動物たちの表情に癒される。

動物の親子が見つめ合ったり、寄り添ったり、

ひとつひとつのページが“あたたかい記憶”を連れてくるような気がする。

出産祝いや1歳の誕生日にもぴったりだと思う。

贈る相手の家庭に、きっと笑顔の時間を届けてくれる一冊。

【「かわいいね」と言葉にすることの意味】

僕は昔、感情を口に出すのが苦手だった。

照れくささもあって、「かわいいね」とか「大好きだよ」なんて言葉は、

なかなか言えなかった。

でも、絵本を通すと不思議と素直になれる。

「かわいいの、だあれ?」と読んだあと、

娘に「かわいいね」と声をかける。

それが自然にできる。

言葉にすることで、気持ちが伝わる。

伝わると、笑顔が返ってくる。

笑顔が返ってくると、また言いたくなる。

そんなあたたかい循環が、この絵本の中にはある。

【まとめ:親子で育む“かわいい”の記憶】

絵本を読み終わると、娘はニコニコして僕の方に寄ってくる。

そして、僕の顔をじっと見て、まねっこして聞いてくる。

「かわいいの、だあれ?」

僕はすかさず、こう返す。

「〇〇ちゃんだよ、世界でいちばんかわいい。」

この一言が、娘の笑顔を何度も引き出してくれた。

この絵本には、“かわいい”を伝える力がある。

そして、それを受け取る子どもの笑顔が、

親にとって何よりのプレゼントになる。

それがこの本のいちばんの魅力だと思う。

📚 作品情報

『おしえて おしえて かわいいの だあれ?』

作・絵:うらつかりょうま

出版社:永岡書店

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