「かわいいの、だあれ?」
そう問いかけながら絵本をめくると、娘の目がキラッと光る。
まるでページの中から呼びかけられているような気持ちになるのだろうか。
その瞬間、僕の目の前で娘の顔がパッと明るくなる。
それは、なんでもない1日の夜。
寝る前のほんの数分。
でも、そんな何気ない時間が、こんなにも特別なものになるとは思っていなかった。
絵本を通して「かわいいね」と声をかけるたびに、
娘の心がゆるみ、僕の心もほぐれていく。
【まねっこ遊びで、自然にスキンシップが生まれる】
この絵本の一番の魅力は、「読みながら一緒に動けること」だと思う。
ただ読むだけじゃない。
「おでこをくっつけて」「からだぜんぶでぎゅっ」
──そんなフレーズにあわせて、自然と娘に触れる。
赤ちゃんの頃は、スキンシップなんて当たり前だった。
でも2歳を過ぎたあたりから、娘の方が少しずつ自立し始めて、
抱きしめるタイミングを迷うことが増えていた。
この絵本を読んでいると、
「よし、今だ」と言わんばかりに、娘の方から体を寄せてくる。
まねっこしながら、顔と顔をこっつんこ。
声に出して、「かわいいの、だあれ?」と聞きながら、
僕は娘の“かわいさ”に改めて触れている気がする。
【赤ちゃんが声に反応する“魔法の響き”】
「はーい」「こっつんこ」「ぎゅ〜っ」
この絵本には、赤ちゃんが思わず反応する“魔法の音”がちりばめられている。
言葉のリズムが心地よく、声に出すだけで、気持ちがやさしくなる。
実際、レビューでも「絵本を開くと笑顔になる」
「“はーい”のページで手をあげるようになった」という声が多い。
我が家でも──
ある日、娘が突然「はーい」と言いながら小さく手を挙げた。
それは絵本の真似だったんだけど、
僕は一瞬、時間が止まったような気がして、
その場で「かわいい…」とつぶやくことしかできなかった。
小さな変化。小さな反応。
でも、それがとんでもない感動になることを、僕はこの絵本から教わった。
【贈り物にもぴったりの“やさしい仕様”】
『おしえて おしえて かわいいの だあれ?』は、見た目も手ざわりもやさしい。
厚めのボードブックで、角も丸く、小さな子どもでも安心して扱えるつくり。
表紙からすでにやわらかい雰囲気が漂っていて、
ページごとに明るい色使いと、動物たちの表情に癒される。
動物の親子が見つめ合ったり、寄り添ったり、
ひとつひとつのページが“あたたかい記憶”を連れてくるような気がする。
出産祝いや1歳の誕生日にもぴったりだと思う。
贈る相手の家庭に、きっと笑顔の時間を届けてくれる一冊。

【「かわいいね」と言葉にすることの意味】
僕は昔、感情を口に出すのが苦手だった。
照れくささもあって、「かわいいね」とか「大好きだよ」なんて言葉は、
なかなか言えなかった。
でも、絵本を通すと不思議と素直になれる。
「かわいいの、だあれ?」と読んだあと、
娘に「かわいいね」と声をかける。
それが自然にできる。
言葉にすることで、気持ちが伝わる。
伝わると、笑顔が返ってくる。
笑顔が返ってくると、また言いたくなる。
そんなあたたかい循環が、この絵本の中にはある。
【まとめ:親子で育む“かわいい”の記憶】
絵本を読み終わると、娘はニコニコして僕の方に寄ってくる。
そして、僕の顔をじっと見て、まねっこして聞いてくる。
「かわいいの、だあれ?」
僕はすかさず、こう返す。
「〇〇ちゃんだよ、世界でいちばんかわいい。」
この一言が、娘の笑顔を何度も引き出してくれた。
この絵本には、“かわいい”を伝える力がある。
そして、それを受け取る子どもの笑顔が、
親にとって何よりのプレゼントになる。
それがこの本のいちばんの魅力だと思う。
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📚 作品情報
『おしえて おしえて かわいいの だあれ?』
作・絵:うらつかりょうま
出版社:永岡書店

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