からだで楽しむ絵本。『ぺんぎんたいそう』【絵本の時間 vol.5】

絵本と育児

絵本を読む時間って、なんとなく“じっと座って静かに読むもの”というイメージがある。

でも、この本に限っては、その常識が通用しない。

ページをめくるたびに、体がムズムズ動き出す。

声を出しながら、手を動かして、思わず一緒にジャンプまでしちゃう。

そんな“からだごと楽しむ絵本”、

それが『ぺんぎんたいそう』(齋藤槙/福音館書店)だ。

【はじまりは「すって〜 はいて〜」】

ある朝のこと。

僕が洗面所で髭を剃っていると、後ろからちょこんと娘がやってきた。

背筋をピンと伸ばし、手を広げながら、こう言った。

「すって〜! はいて〜!」

なにごとかと思ったら、昨日読んだ『ぺんぎんたいそう』の“まねっこ”だった。

読み聞かせたとき、一緒に声を出しながら動いたペンギン体操。

それを娘は、翌朝になっても覚えていたのだ。

絵本って、読むだけじゃない。

“体で感じる”記憶の残り方もあるんだ──そんなふうに気づかされた朝だった。

【絵本の紹介】

📘 『ぺんぎんたいそう』

作・絵:齋藤槙

出版社:福音館書店(こどものとも0.1.2.)

この本は、リズムよく動く「ぺんぎん」の体操を親子でまねしながら読む絵本。

言葉はシンプル。

でも、そのシンプルさが心地よく、繰り返し読みたくなる魔法がある。

■ リズムが心地よく、動きやすい

「すって〜、はいて〜」

「ぴょーん!」

「ぐーっと のびて〜」

短く区切られたフレーズが、テンポよく続いていく。

読むたびに自然と声に抑揚がついて、パパの声もつられて元気になる。

特に朝の時間や、外出前の準備中など、少し気分を切り替えたいときにぴったりだ。

眠い目をこすっていた娘が、この絵本を読むとパッと元気になる。

そんな“目覚まし絵本”としても活躍している。

■ ペンギンの動きで“体を知る”

この絵本では、ペンギンが腕を広げたり、しゃがんだり、ジャンプしたりする。

その動きをマネすることで、自然と子どもが“体の使い方”を学べる構成になっている。

たとえば──

「ぴょーん!」のページでは、親子そろってその場でジャンプ。

「しゃがんで〜 のびて〜」では、背筋をぐーっと伸ばして大きく深呼吸。

体を動かすことが楽しいと感じるきっかけにもなるし、

運動というより“遊び”の延長として楽しめるのがいい。

■ 厚紙仕様で、動きながら読める設計

『ぺんぎんたいそう』は、小さな子が手に取りやすいように厚めの紙で作られている。

めくりやすく、破れにくい。

子どもが両手で持ってブンブン振り回しても大丈夫。

とくに“動きながら読む”ことを想定して作られているから、何度読んでも丈夫だ。

これは親として本当にありがたいポイントだと思う。

【まとめ】

『ぺんぎんたいそう』は、単に「読む」だけの絵本じゃない。

親子でまねっこしながら“動く”ことで、いっしょに体験を共有できる絵本なんだと思う。

娘と一緒に声を出して、動いて、笑って──

そんな朝のひとときは、何よりも心に残る。

ちなみに、あの「すって〜 はいて〜」の朝から数日後。

娘はまた、玄関で保育園バッグ背負うような体勢でこう言った。

「ぴょーん!」

……そう。

一人でも体が覚えてる。

この絵本がくれた“動く記憶”が、娘の中にちゃんと根づいている。

そんなふうに思えるから、今日も本棚から自然とこの一冊を手に取ってしまう。

📚 作品情報

『ぺんぎんたいそう』

作・絵:齋藤槙

出版社:福音館書店(こどものとも0.1.2.)

楽天ブックス
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✏️ 次回予告(予定)

次回は、“あかちゃんが笑顔になる”絵本をご紹介予定です。

読み聞かせに苦手意識のあるパパでも、安心して楽しめる一冊です。

(※気分次第で変更になるかもしれません…笑)

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