2025年5月某日。
駅までの帰り道、パパは今日も、ひとりで歩く。
仕事帰りの重たい足取りで、誰とも話さず、夜の道を黙って歩く。
暗がりのアスファルトに、自分の影だけが伸びていく。
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ふと、前を見上げると、遠くのマンションに明かりが灯っていた。
あの部屋の向こうで、娘はもう眠っているだろうか。
それとも、「パパまだかな?」なんて言いながら、ママと一緒に待っていてくれてるのかな。
そんなことを考えていると、胸の奥がじんわり熱くなる。

そういえば、あのときもそうだった。
休日出勤が続いて、ほとんど一緒にいられなかった週の終わり。
久しぶりに保育園へ迎えに行ったら、
「パパー!」って全力で駆け寄ってきた娘の笑顔。
あの瞬間だけで、心の全部が報われた気がした。
「やっと会えた」って、そう言ってくれているようで。
不意に涙が出そうになるくらい、あったかくて、やさしかった。
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でも、現実はそう簡単にはいかない。
また仕事で怒られて、またプレッシャーに押しつぶされて、
言いたいことも言えずに、ただうなずくだけの毎日。
通勤電車の窓に映る自分の顔が、なんだか他人のように思える日もある。
自分の存在って、いったいなんなんだろうって、
立ち止まったときにふと考えてしまう。
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それでも、歩く。
パパは、また、ひとりで歩く。
うまく笑えない日も、心が折れそうな夜も、
それでもちゃんと“帰る場所”があるから。
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夜、玄関のドアをそっと開ける。
ただいま、とつぶやく声は、誰に届いているんだろう。
もう娘は眠っていて、静かな部屋の中に小さな寝息だけが聞こえる。
リビングの机の上には、娘が描いた絵が置いてあった。
「パパとおててつないでるの」って言っていたあの絵。
泣きそうになった。いや、たぶん泣いていた。
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朝になれば、また日常が始まる。
バタバタとした支度、駅までの慌ただしい道のり、
でもその始まりに、娘の「いってらっしゃい」があるだけで、
今日もなんとか生きていける。

「パパはまた、ひとりで歩く。」
だけどその足元には、娘が描いたあたたかい道がつながってる。
だから、歩ける。
だから、また明日も帰ってくる。
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今日も、ここに気持ちを綴っておこう。
父親としての不安も、孤独も、あたたかさも、全部抱えたまま。
この道を、ちゃんと歩ききれるように。
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