「これは……“じゃあじゃあ”って言ってるの?」
まだ言葉にならない娘が、思わず口にしたそのひとこと。
最初はただページをめくるだけだったのに、気づけば、音に反応して体を動かしはじめていた。
“聞こえるはずのない音”が、ページから自然と飛び出してくる。
読み聞かせじゃない。**“一緒に感じる時間”**が、そこから始まった。
📘【選んだ理由】
この絵本を手に取ったのは、娘がまだ言葉をうまく発せない頃だった。
何かを話したそうに口を動かしていても、まだ「ママ」「パパ」くらいしか言えない。
そんな時期でも、“音”は確かに届いていた。
シャワーの音に反応して笑ったり、車のクラクションにびくっとしたり。
きっと赤ちゃんにとって、「音」はいちばん最初に世界とつながる手段なんだと思う。
だから、まずは「音の絵本」から始めてみたかった。
📖【“じゃあじゃあ”の世界】
『じゃあじゃあ びりびり』(まついのりこ/偕成社)は、音そのものがテーマの絵本。
言葉はすべて擬音語で構成されていて、「じゃあじゃあ(水)」「びりびり(紙)」「わんわん(犬)」など、赤ちゃんが出会う“世界”が音で表現されている。
最初に読んだとき、正直「こんなにシンプルで大丈夫かな?」と思った。
でも、娘の反応は予想以上だった。
「びりびり」のページでは手をぐーっと握って、「じゃあじゃあ」のページでは頭を左右に揺らす。
まるで体ごと絵本に反応しているようだった。

💡【レビュー:ここがすごい】
■ “ことば”の前に“音”でつながる
「まだ言葉がわからないから」と思ってしまいがちな赤ちゃん期。
でも、この絵本はそんな“前段階”でも十分に楽しめる。
音に対するリアクションが、親子の新しいコミュニケーションになる。
■ とにかく丈夫!
角は丸く、安全。厚紙でできていて、舐めたり投げたりしても破れない。
うちでは何度も読み返したが、まだ1ページもダメになっていない。
まさに“育児現場仕様”。
■ シンプルなのに飽きない
ページ数は20ページほど。すぐ終わるのに、毎回ちがう反応が返ってくる。
ある日は笑い声、ある日は無言の集中──
“読む”より“感じる”絵本だからこそ、飽きずに繰り返せる。

🌙【まとめ:一緒に“響く”絵本】
『じゃあじゃあ びりびり』は、親が読むためだけの絵本じゃない。
親子で“音を感じる”ための一冊だと思う。
大人にとっては意味のない擬音も、子どもにとっては大切な“言葉の種”。
ストーリーがなくてもいい。絵の情報が少なくてもいい。
だからこそ、そこにある音に集中できる。
「なんどでもよんで」
そう言われる理由は、物語ではなく、“響く体験”があるから。
赤ちゃんとの読み聞かせデビューに迷ったら、まずはこの一冊を選んでみてほしい。
きっと、あなたの声が、子どもの心にいちばん近づく。
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🛒【紹介リンク】
『じゃあじゃあ びりびり』(まついのりこ/偕成社)

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