かたちといろで“あそぶ”絵本。『どうぶつ いろいろ かくれんぼ』【絵本の時間 vol.3】

絵本と育児

「これ、なにかな?」

ページを開くと同時に、娘の目がキラッと光った。

赤・青・緑のカラフルなシルエットに、ぽっかりと空いた“かたちの穴”。

ただ読むだけじゃない。

**“見て、考えて、当てて、めくる”**──

それはまるで、ページの中で始まるかくれんぼ遊びだった。

🟨 絵本の魅力①:しかけから始まる「問いかけ」

この絵本の最大の特徴は、「かたぬき」しかけ。

ページにぽっかり空いたシルエットの先には、何かが“かくれて”いる。

「これ、なーんだ?」

問いかけると、娘はじっと見つめる。

ページの手前には“輪郭”だけ。めくるとそこに現れるのは──

 くじら(あお)

 ねこ(くろ)

 かめ(みどり)

 ごりら(ちゃいろ)……

めくった瞬間、「やっぱりね!」「わー、ちがった!」

そんなやりとりが自然に生まれてくる。

しかけ絵本の面白さって、親子の会話を引き出す力だなと実感した。

🟩 絵本の魅力②:色×ことばの“連動性”

この絵本のもうひとつの魅力は、「色」と「ことば」の連動。

たとえば──

ちゃいろのページには「おほっ おほっ」。

これはごりら。

みどりのページには、のそのそ歩くかめ。

「ゆっくり」「のっしのっし」と、ページの外でも声が出る。

ページごとに色がはっきりしているから、子どもは直感的に“音”や“動き”と結びつけて覚えていく。

「これはなにいろ?」

「このこ、なんて鳴いてるの?」

と、色や声のバリエーションも自然に学べる。

🟦 絵本の魅力③:めくる楽しさ=“遊び”そのもの

この絵本は、まさに「めくる」ことが楽しい。

「かたち」を見て「なんだろう?」と考える。

正体が気になって仕方がない。

だからこそ、ページをめくる動作自体がワクワクに変わる。

厚紙でできたボードブックだから、娘ひとりでも安心してめくれる。

めくった先に“答え”があるから、「自分でできた!」という達成感も。

“読んであげる”だけじゃない。

“いっしょに遊ぶ”時間になる。

そんな絵本に出会えたことがうれしかった。

🟫 まとめ:子どもの目が輝く“しかけ”の力

『どうぶつ いろいろ かくれんぼ』は、ただのしかけ絵本じゃない。

親子の会話が生まれる。

色や音、動きが自然に身につく。

「考えて、あてて、めくる」その一連の流れが、子どもの思考を楽しく刺激してくれる。

朝に読んでも、夜に読んでも、反応はちがう。

でも、どんな時間帯でも、めくったときの娘の顔には“発見の笑顔”があった。

「これ、なーんだ?」

そんな問いかけから始まる親子のかくれんぼ、きっと今日も楽しく広がる。

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『どうぶつ いろいろ かくれんぼ』(いしかわこうじ/ポプラ社)

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